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2005年8月23日 (火)

文学碑

吉川英治は、石碑の撰文や題字の揮毫の依頼については、数多く引き受けているのですが、ある出来事のせいもあって、自分の文学碑を作ることについては、きわめて消極的でした。

その吉川英治が生前唯一建設を許可した文学碑があります。

広島県呉市の音戸大橋のたもとにある音戸の瀬戸公園にある文学碑です。

これは平清盛が音戸の瀬戸を開鑿したことにちなんだもの。
頼山陽研究家の上田繁が発案、奥原義人呉市長(当時)が文学碑建設委員会を設置して、建設にあたりました。
しかし、計画途中の昭和37年9月7日に吉川英治が世を去り、本人死後の昭和38年5月3日に落成しました。

2個の自然石によって構成されている碑の基本設計は杉本健吉によるものです。

碑には「君よ今昔の感如何」という吉川英治の言葉が刻まれています。

この言葉は、吉川英治が「新・平家物語」取材旅行で「清盛塚」を見学した際に漏らした言葉です。

音戸の瀬戸には、清盛塚が存在します。
しかし、この言葉を漏らしたのは、実は宮島にある清盛塚でのことなのです。

まあ、同じ清盛塚ですから、目くじらを立てるようなことではありませんが。

この吉川英治の取材旅行の様子は、来週から始まる企画展「『新・平家物語』紀行」でも取り上げます(8月30日~10月2日)。

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