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2005年8月18日 (木)

黒田如水

吉川英治記念館のミュージアムショップでは、現在も講談社から刊行されている吉川英治歴史時代文庫を販売しています。

これは平成2年に刊行されたもので、補巻を含めて全85巻からなる選集です。

そのうち、当館でもっともよく売れているのは自叙伝の「忘れ残りの記」です。
やはり、文学館を訪れる方は、作家の人生に関心を持たれる方が多いのでしょう。

では、小説では何がよく売れているかというと、意外なことに「黒田如水」です。
それほど有名な作品とは言い難いのに、なぜでしょうか?

たぶんこういうことです。

吉川英治の作品を読んだことがなかったけれど、展示を見て読んでみたくなった。
そこでミュージアムショップをのぞいてみると、本が売られている。

やっぱり吉川英治は「宮本武蔵」だな、え、8巻もあるの?
うわ、「新・平家物語」なんか16巻じゃん!
全部買ったら持って帰るのに重いし、高いし、読み切れないよ。
何か短いのないかな、1巻だけのものは。

ということで、「黒田如水」あたりを手に取る方が多いようです。
同様に、「大岡越前」「平の将門」、また2巻本ですが「源頼朝」もよく売れます。
いずれも歴史上の有名人ですから、とっつきやすいのでしょう。

ですから、同じ1~2巻のものでも、初期に書かれた伝奇物はタイトルから中身が想像しにくいのか、買いづらいようです。

これは私個人の意見ですが、「黒田如水」や「源頼朝」は第二次大戦末期、「大岡越前」「平の将門」は終戦直後に書かれた作品で、時代背景もあってどれも暗くて重い作品です。
それよりも初期の伝奇物を読んでいただいた方が、より吉川英治の魅力が感じられると思うのです。

「剣難女難」とか「鳴門秘帖」なんか面白いですよ。

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