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2005年8月15日 (月)

雅号

名前の話ついでに、雅号・庵号にも触れておきましょう。

最もよく知られているのは、このブログのタイトルにも用いている≪草思堂≫でしょう。

これは、元々は≪草紙堂≫と書いていました。
それでわかるように、『草紙』に由来する雅号です。
『草紙』は、近世の読物類をさす言葉ですから、≪草紙堂≫とは「庶民のために小説を書く戯作者」といった意味でしょうか。
≪草紙堂≫は昭和6年頃から使用していますが、それが≪草思堂≫に変わるのは昭和10年頃。
ちょうど「宮本武蔵」を執筆する頃のことで、そこに作家としての心境の変化を見ることが出来るのではないかと思っています。

この他に、≪[彳尚][彳羊]園≫≪半野軒≫≪遅春庵≫というのもあります。

≪[彳尚][彳羊]園(初めの2文字は表示できないのでこうしました)≫は「しょうようえん」と読みます。「しょうよう」は「逍遥」と同義です。
一時、頼山陽に凝っていた頃に入手した山陽の書に≪[彳尚][彳羊]園≫というのがあり、それをそのまま使用したものです。

≪半野軒≫の由来は、昭和16年、隣家の火事に類焼して、自宅が半焼したことから、「半焼け」をもじってつけたもので、要は駄洒落です。
しかし、同時に「半分野人」という自意識もこめられています。
都会と山野、洗練と野性、どちらにも徹しきれない半分だけの野人に過ぎない、というような意味です。

≪遅春庵≫は、吉野村(現青梅市)に移り住んだ時に用いたもので、吉野村の春の訪れが遅いことから採ったもの。
春の遅さは関東屈指の梅どころ吉野梅郷の開花の遅さに現れています。
一般の梅のイメージは2月ですが、ここでは3月下旬が満開の時期になります。

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