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2005年10月21日 (金)

命名

吉川英治は二度結婚し、最初の妻との間には養子が一人、二度目の妻との間には実子が四人います。
歳の順に並べると、園子・英明・英穂・曙美・香屋子となります。

面白いと言っては失礼ですが、名付け親が順に、吉川英治本人・他人・本人・他人・本人と、一人おきになっています。
つまり、≪英明≫と≪曙美≫は人から名付けてもらった名前です。
≪英明≫が菊池寛の命名であることは昨日書きましたが、一方の≪曙美≫は横山大観の命名によるものです。

なんだかすごいですね。

ところで、子の命名について、吉川英治が随筆で面白いことを書いています。

幼少の頃、ぼくが覚えているぼくの父の選名法は、そうして考えた名を、お七夜の朝、幾つも紙に書いて、コヨリにし、神だなに上げて、いちばん小さい子供にその中から一本引かせる方法だった。つまり籤引きである。
「高イ高イ」の格好で、父親に抱き上げられた小さい手から、わが家の何チャンだの何子がこの世に出来たのだった。考えてみると、名だけでなく、以後何十年への生命のスタートも、どうも多分に、籤引きであったように思われる。
(『世の“名ヅケ子”』)

夫婦や親族の間でどんな名前にするか揉めた時には、良い解決方法かもしれません。

もしかするとギャンブル好きな人間に育つかもしれませんが。

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