« 実在と架空 | トップページ | 露八と又八 »

2005年12月 1日 (木)

松のや露八

宮本武蔵が実在の人物だと聞いて驚いた人のことを、しかし、笑ってもいられません。
私も、吉川英治の作品の中で、「えっ!、この人実在したの?」と驚いたことがあります。

それが小説「松のや露八」の主人公たる松廼家露八(まつのやろはち)です。

徳川幕府第15代将軍・徳川慶喜を出した一ツ橋家の家臣である土肥庄次郎。
その幕臣中の幕臣ともいえる土肥庄次郎が、幕末の激動の中で武士を捨て、幇間・松廼家露八となる。
しかし、やがて官軍が江戸に迫ると、突如として彰義隊に参加して上野の山にこもって官軍と戦う。
それに敗れた後、また幇間にもどり、明治の世を遊郭から笑い飛ばして生きた。

こんな人生、どう考えたって、小説上の架空の人物としか思えません。
こんな小説に書いたような人生を、実際に生きた人物が存在したなどとは、想像もしていませんでした。

幕末・維新期には、多くの人物が輩出します。
幕府側なら新撰組の面々、それに対する維新の志士たちなど。
人気のある人物がたくさんいます。

そんな中にあって、土肥庄次郎=松廼家露八は、忘れられた異色の人物といえるでしょう。

と、知らなかったことの言い訳をしてみたりして。

|

« 実在と架空 | トップページ | 露八と又八 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 実在と架空 | トップページ | 露八と又八 »