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2006年3月 5日 (日)

机龍之介

先日ご紹介した萬年橋碑の碑文を読んで、オヤッと思われた方はいらっしゃらないでしょうか。

市川雷蔵の当たり役で有名な眠狂四郎。
その原作者である柴田錬三郎は、この≪眠狂四郎≫という主人公の名を考案する際に、中里介山の小説「大菩薩峠」に登場する≪机龍之介≫を意識して、こんなことを考えたといいます。

≪机≫は人間が毎日使うものであり、したがって、誰にでも覚えやすい、実に秀逸な命名である。だが、それ以上に人間にとって欠くことが出来ないのは何か?それは≪眠り≫だ。よし、これを名にしよう。

面白い話ですが、これは柴錬が気負い過ぎなのではないかという気がします。

というのも、≪机≫という姓は、青梅・奥多摩地区に実際に存在する姓なのです。
作者の中里介山は青梅に近い羽村に住み、また、「大菩薩峠」の物語の発端の舞台が、青梅・奥多摩地区であるので、≪机≫という姓が登場することは、まったくもって自然なことなのです。

萬年橋碑の碑文をよく読んでいただくと、そこに「机久壽」とあります。
一瞬、熟語か何かかと思われるかもしれませんが、これは人名です。

むろん、主人公の名にそれを採用したのは、中里介山のセンスですが、一から作り上げた架空のものではないのです。

しかし、日本にはいろんな姓があるものです。
ひょっとして、≪椅子≫さんもどこかにいらっしゃるのでしょうか?

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