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2006年3月16日 (木)

山手樹一郎

今日は山手樹一郎の命日だそうです(昭和53年)。
明朗な時代小説で人気のあった作家で、代表作はあの「桃太郎侍」です。

吉川英治記念館には、山手樹一郎と吉川英治、挿絵で有名な画家の斎藤五百枝と山口将吉郎たちが一緒に写った写真があります。

この写真は、吉川英治が博文館の雑誌『少年世界』で「龍虎八天狗」の連載を開始するにあたって、その記念の宴会を行った際のものです。
斎藤五百枝は、その「龍虎八天狗」の連載挿絵を担当することになっていました。
実は、その時、吉川英治は講談社の雑誌『少年倶楽部』に「神州天馬侠」を連載中でした。
そして、その挿絵を描いていたのが山口将吉郎です。

連載を掛け持ちすれば作家の負担は大きい。
当然、そのしわ寄せは挿絵画家にも及ぶ。
呉越同舟といった感じの取り合わせには、そういう配慮もあったのでしょう。

では、どうしてその席に山手樹一郎が加わっているのかというと、実は、山手樹一郎は博文館の社員だったのです。
この時にはまだ小説は書いていませんから、一編集者・井口長次(山手樹一郎の本名)として、同席していたのです。

後に山手樹一郎が書いた文章によれば、吉川英治とは先輩編集者のお供として数回会ったに過ぎず、当時は作家になろうとは思ってもいなかったので、吉川英治から何かを聞いておこうという欲も無く、したがって、会って何を話したかも覚えていないのだとか。

人の出会いとは、そんなものかもしれませんね。

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