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2006年4月 2日 (日)

川柳漫画

吉川英治の小説の挿絵を書いた画家の中には、別の形で吉川英治の≪作品≫を絵にしている人たちもいます。

大正末から昭和初期に、≪川柳漫画≫というものが流行しました。
川柳を題材にしたひとコマ漫画です。
昭和5年から7年にかけて「川柳漫画全集」などというものが刊行されたほどです。

この川柳漫画で最も名を成したのが、吉川英治の出世作「剣難女難」の挿絵を描いた谷脇素文。
素文は何冊も川柳漫画の単行本を出していますが、その1冊「川柳漫画 うきよさまざま」には、吉川英治(雉子郎)の代表句『柳原涙のあとや酒のしみ』を漫画にしたものが収録されています。

同じ句を漫画化して一枚刷りの版画にしたのが近藤浩一路。
「新書太閤記」の挿絵画家の1人です。

先程の「川柳漫画全集」の中で、雉子郎の『店先に一ツ落ちてる果物屋』を漫画にしているのが田中比左良。
吉川英治には珍しい現代小説「あるぷす大将」の挿絵を描いています。

雉子郎の作品を漫画化してはいませんが、「川柳漫画全集」に作品を載せている画家の中には、先日触れた池部鈞や、やはりデビュー当時の吉川英治作品の挿絵を描いた前川千帆も含まれています。

彼らは、大衆小説家・吉川英治と川柳家・雉子郎の双方を知る人たちと言えるでしょう。

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コメント

こんにちは。
大道芸観覧レポートという写真ブログをつくっています。
谷脇素文の漫画もとりあげています。
よかったら、寄ってみてください。

http://blogs.yahoo.co.jp/kemukemu23611

投稿: kemukemu | 2007年1月 6日 (土) 21時01分

ご来訪ありがとうございます。

素文に興味をもたれる方は、今ではあまり多くないと思うのですが、奇特な方とお見受けします。
データが増えた頃に、改めて立ち寄らせていただきたいと思います。

投稿: 片岡元雄 | 2007年1月 7日 (日) 11時01分

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