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2006年4月20日 (木)

温泉伝説

私の自宅はBSが見られないので確認できませんでしたが、夕べ「温泉遺産」という番組で、吉川英治が箱根の福住楼をよく利用していたという話が放送されたはずです。

この福住楼は、確かに吉川英治が何度も訪れた温泉旅館です。

しかし、著名人には、とかく伝説が生まれるもの。

全国には、吉川英治が逗留した宿というのが、たくさんあります。
実際、取材などで各地を旅していますから、それぞれの宿に逗留したというのは、事実ではあります。

ただ、当時の記録を見るとそこには一泊しかしていないのに、一月ぐらいそこにとどまって作品を執筆した、みたいな話になっている所も、無くはありません。
場合によっては、休憩しただけで、宿泊はしていないのに、そんな話になっていることも。

それは、私を含めた、過去の吉川英治研究者が、きちんとした年譜を作成してこなかった怠慢のせいでもあります。

しかし、嫌っている作家のことをそんな風に言い伝えたりはしないでしょう。
吉川英治に敬意と愛情を持っていればこその伝説なのだと思います。

ですから、あえてそういう伝説に抗議をして、訂正を迫ったりはしません。

ただし、「吉川英治が○○に泊って『□□□□』を書いたというのは、本当ですか」という問合せが来た場合は、「いいえ」と答えますが。

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コメント

ちょうどこの週末22日、福住楼に泊まってきました。女将と一緒に吉川先生のお写真が飾ってありました。明治創業の古い建物ですが、お風呂もサービスもとても気持ちよかったですよ。吉川先生はとても温かいお人柄だったと案内がありました。吉川先生の著作はまだ読んだことありませんが、今度じっくり読んでみます。おすすめの作品はやはり宮本武蔵ですか?

投稿: kyonacci | 2006年4月24日 (月) 11時23分

コメントありがとうございます。
福住楼にお泊りになったのですね。うらやましいですね。
私は今のところ機会に恵まれず、福住楼にはまだ足を運んだことがないのです。

吉川作品ではやはり代表作は「宮本武蔵」ですね。
ですが、結構長いので、短くて、伝奇調のものが良ければ「鳴門秘帖」あたりをお勧めします。
逆に、長くてもいいから本格的な歴史物を、ということでしたら「新・平家物語」「私本太平記」をお勧めします。

現在、吉川英治歴史時代文庫というものが講談社から出ておりますので、それで読むことが出来ます。

投稿: 片岡元雄 | 2006年4月24日 (月) 14時59分

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