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2006年5月12日 (金)

母の日

もうすぐ母の日ですが、吉川英治は「夏隣り」という随筆にこう書いています。

いったい母の日とは、何をする日か、意味するのか、考えると、分からない。
母を思えというのか。ばかなことである。母が子を思う、子が母を思う。そんな特別な日があるなんてことからして、おかしいではないか。

母親への深い敬愛の気持ちを生涯持ち続けた吉川英治にとって、子が母を思うのは当たり前のことであり、そのために日を設定することなど滑稽だ、という思いがあったのでしょう。

今、母の日がいつから始まったのか確認しようと検索してみましたが、引っかかるのは母の日のギフトや企画の紹介ばかりです。

だが、どうも、安っぽい母性観が、社会表皮に浮わつくだけで、すこしいやな云い方だが、人間下落だと云えなくもない。

吉川英治は、同じ随筆でこうも書いているわけですが、今のすっかり商業主義的になってしまった母の日を見たら、だから言っただろうと苦い顔をしそうな気がしますね。

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