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2006年6月 7日 (水)

山登り

吉川英治記念館は吉川英治が実際に生活した家の敷地に建っています。
吉川英治がここに住んでいたのは、今から62年前から53年前まで。
ですから、もう皆さんご高齢ですが、地元には、実際に吉川英治と接したことがあるという人がまだたくさんいらして、時々当時の話などを耳にすることがあります。

先日も、草思堂庭園の手入れに入ってくれている地元の方から、こんな話を聞きました。

自分の親戚が奥多摩にいるが、昔吉川英治が山登りの途中にその家に立ち寄ったことがある。
奥さんも一緒に来ていて、縁側で赤ん坊に乳をくれていた。
ぼた餅を振舞ったのだが、出発する段になって、奥さんがもじもじしているので、どうしたのかと思ったら、ぼた餅が美味しかったので残っている分をくれないか、というので、分けてあげた。

吉川英治は、昭和25年に、現在の奥多摩周遊道路にあたるコースを、文子夫人をともなってハイキングしたことがあります。
この時、わざわざ茶道具を持って行き、山中で文子夫人による野点を楽しみました。

その写真を今回の追悼特別展で展示しようと準備している最中に、こんな話を聞いたので、ちょっと驚いてしまいました。

さて、私はこの山登りのことは知ってはいましたし、その時に撮影された写真も当館に残っているのですが、その中には、赤ん坊を連れた写真はありません。
そのため、赤ん坊を連れていたというのは、この話で初めて知りました。
ただ、考えてみれば、昭和25年6月に次女の香屋子が誕生しています。
山登りは秋頃らしいのですが、だとすると、乳飲み子がいて不思議はありません。
むしろ、頻繁に授乳が必要な時期でしょうから、連れて行く方が自然かもしれません。

今度機会を見て、吉川家の皆さんに確認してみようと思います。

それと、ぼた餅をわざわざもらって行ったのは、家で待っているあとの3人の子供たちのためなのではないかと思うのです。
それも確認してみたいと思います。

なお、その時の写真は、予定通り、展示しています。

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