« 福井 | トップページ | 写真コンテスト »

2006年10月 5日 (木)

怪我

今日、ふと展示室を見ると、人だかりができていました。

人が倒れたというので駆け寄って見てみると、熟年男性が真っ青な顔で床に座り込んでいます。

天気が悪かったので、床が滑って転倒されたのか、と思いましたが、そうではありませんでした。
持病で急に力が抜けて倒れてしまったのだそうです。
バタッと倒れたのではなく、へたり込んだので、特にどこかを強く打ったりもせず、持っておられた薬でまもなく回復なさったので、一安心。

そのまま、同行のお仲間と次の目的地に出発なさいました。

何事もなくて幸いでした。

少し前には、階段を踏み外して頭を打った方もいらっしゃいました。
この方も、出血はあったものの、幸い大事に至らず、やはり同行のお仲間とともに当館を離れられました。

正直なところ、このような場合に、どうしたらいいのか、いつも迷います。

骨折のような明らかな怪我や、意識を失ってしまったような場合ならば、即座に救急車を呼びますが、微妙な怪我だと、悩みます。

今この場で大丈夫でも、後で何かあるかもしれない、その時手遅れになったら申し訳ない、と思うのです。

当館は日本博物館協会が取りまとめている博物館保険に加入していますから、館内で怪我人が出ても保険がおります。
しかし、保険で経済的負担が避けられればそれでいいという問題ではありません。
何より、大事に至った時に保険で生き返るわけではありませんから。

最低限の救急用品は備えていますが、素人の手当てでは余計に事態を深刻化させるのではないかと、いつも不安を感じます。

言い方は悪いですが、さっさと救急車を呼んで専門家に委ねてしまうのが、こちらとしては安心です。

ただ、今まで館内での怪我などで救急車を呼ぶことになった例はほとんどありません。

日本人らしい遠慮もあるのだと思いますが、それだけでもないようです。

当館のある場所は観光地ですから、お客様には行楽の方が多くいらっしゃいます。
行楽の方は、たいてい一人ということはなく、お連れの方がいらっしゃいます。
そんな場合、特に団体の中の一員であったりすると、他の人に悪いから、という理由で、「大丈夫」と強調される方が多いように思います。
また、見知らぬ土地で知らない病院に担ぎ込まれるのを不安に思うということもあるでしょう。

そうやって、館内で何らかのアクシデントに遭ったけれど、そのまま皆と一緒に館を離れられた場合、ひとまず安心はしますが、少し心配が残ります。

本当にその後無事だったのか、それがきっかけで身体に障害を持つことになったりしていないか、まさか亡くなったりは……

今まで、「お前の所で酷い目にあった!!!」と怒鳴り込まれたこともありませんが、「何事もありませんでしたよ」とわざわざ連絡を下さる方も、まずいらっしゃいません。

まあ、便りが無いのは良い便り、と思っていますが。

|

« 福井 | トップページ | 写真コンテスト »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 福井 | トップページ | 写真コンテスト »