« 村山常雄さん | トップページ | 大連 »

2006年12月20日 (水)

満洲での出版

満洲国と言えば、吉川英治の作品も満洲国で出版されていたようです。

実物を確認できているものでは、以下のものがあります。

「新書太閤記1 藤吉郎編上」満洲公論社 康徳11年8月
「新書太閤記2 藤吉郎編下」満洲公論社 康徳11年11月
「柳生石舟斎」満洲文藝春秋社 康徳11年12月

≪康徳≫は満洲国の元号で、康徳11年は昭和19年にあたります。

「新書太閤記」はまだこの先がありますから、続巻が出ていた可能性はあります。

「柳生石舟斎」は短編集で、「柳生石舟斎」「山浦清麿」「谷干城夫人」の3編が収録されています。

満洲国には、日本から出版物が流れ込んでいたはずですから、現地の出版社から刊行されなくとも、満洲国在住の日本人は吉川英治の作品に触れることは出来たと思われます。
ですから、どの程度の部数が流通したのだろうかなどと考えてしまいます。

いずれにせよ、日本の敗戦後、満州から引き上げるにあたっては、持ち出せる荷物に限りがあったでしょうし、制限もありましたから、多くの出版物が取り残されたはずです。
日本人以外にとっては、そんなものは価値がなかったでしょうから、廃棄されてしまったことでしょう。

そんな中、これだけでもよく残っていたと言えるのかもしれません。

|

« 村山常雄さん | トップページ | 大連 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 村山常雄さん | トップページ | 大連 »