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2006年12月15日 (金)

くろがね叢書

この「新編忠臣蔵」ですが、ある出版物に部分再録されています。

それが表題の「くろがね叢書」です。

本書は海軍省恤兵部および報道部の直接指導の下に海軍省外廓團體「くろがね會」の編纂した前線讀物です。皆様の戦陣の餘暇を幾分でも御慰め出來れば誠に幸甚です。

と各巻の巻頭にありますが、これがこの叢書の性格を表しています。
発行は月刊だったようです。
前線に配布されるもので、非売品でした。

この「くろがね叢書」の第12輯(昭和18年11月30日発行)が『忠臣蔵・特輯』で、そこに「新編忠臣蔵」の冒頭の2章=「浅野内匠頭」「赤穂早打帳」が収録され、第24輯(昭和19年11月30日発行)に掉尾の7章=「討入炬燵孫子」「此一期月雪花」「吉良方義士」「武士は泣くもの」「上杉家不戦始末」「泉岳寺炉辺話」「細川家義士夜話」が収録されています。

「新編忠臣蔵」は全部で20章あり、掲載されているのが9章で、残りは11章。
当館で所蔵しているのはこの2冊なので、残りはその間に連載されていたのかとも思いましたが、調べてみると、どうやらそうではないようです。
単に吉良邸への討入の時期にあわせて、忠臣蔵を大きく取り上げただけのようです。

参考までに第12輯と第24輯の目次を紹介して、他の掲載作品を列挙してみましょう。

◎第12輯
表紙…清水三重三
グラビヤ…義士遺芳集
「浅野内匠頭」吉川英治作/岩田専太郎画
「赤穂早打帳」吉川英治作/岩田専太郎画
「内蔵助道中」平山蘆江作/鰭崎英朋画
「不破数右衛門」長谷川伸作/鴨下晁湖画
「雪の子別れ」笹本寅作/木俣清史画
「三村次郎左衛門」海音寺潮五郎作/鰭崎英朋画
「江戸の雪」邦枝完二作/鴨下晁湖画
「元禄武士道」湊邦三作/木俣清史画
「討入り」三上於莵吉作/鰭崎英朋画
「主税御預記」山手樹一郎作/鴨下晁湖画
「義士の判決」土師清二作/木俣清史画

◎第24輯
表紙…鴨下晁湖
グラビア…『銃後写真だより』
漫画…佐次たかし
「新編忠臣蔵」吉川英治作/高田弘輝画
――諧謔小説輯――
「新家庭音頭」辰野九紫作/篠原信行画
「愉しき青春」鹿島孝二作/北田寿画
「結婚進軍歌」サトウ・ハチロウ作/江戸川宏円画
銃後朗報…編輯部選/佐次たかし画

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