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2006年12月14日 (木)

新編忠臣蔵

吉川英治には、忠臣蔵を描いた作品としては、昨日の「べんがら炬燵」の他に、そのもの「新編忠臣蔵」という作品もあります。

こちらは雑誌『日の出』昭和10年1月号~12年1月号まで連載された長編です。
「べんがら炬燵」のちょうど1年後から連載が始まったことになります。

「磯貝十郎左衛門の琴の爪」の話は、こちらにも登場します。
それも、作品の最後の場面に。

「べんがら炬燵」では、磯貝十郎左衛門が吉良邸の内部、特に上野介の寝所の所在を聞き出すために、吉良邸に奉公している侍女に接近し、恋情を抱く、という形になっています。
もちろん、琴の爪のこの侍女のものです。

「新編忠臣蔵」でも、この設定は引き継がれています。
ただ、「べんがら炬燵」ではこの侍女は身投げしますが、「新編忠臣蔵」では侍女のその後は語られません。

堀内伝右衛門の目線で、さてはあの路傍で見かけた女がそうであったかと思わせるだけです。

秘めた恋は、秘したままにしておこうということでしょうか。

なお、この作品も吉川英治歴史時代文庫に収録されています。
上下2巻(補巻1・2)になっています。

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