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2006年12月17日 (日)

人違い

私は、忠臣蔵ファンではないので、今回チェックしてみるまで気がつきませんでしたが、吉川英治には、自身が好きだと言って、2度も小説に書いた「磯貝十郎左衛門の琴の爪」の主人公を間違えている文章があります。

昭和34年に『週刊文春』に連載した「美しい日本の歴史」の中に「又之丞の恋」という項目があります。
タイトルで一目瞭然のように、ここでは磯貝十郎左衛門の逸話を、潮田又之丞の話と間違えて紹介しています。

潮田又之丞は妻帯者で子もいますから、江戸時代とは言え、ちとまずいでしょう。
同じ細川家預かりだったので、うっかり間違えたのでしょうが、そのまま単行本(吉川英治文庫版「随筆私本太平記」ほか)に収録されてしまったのは、ちょっと残念なところです。

もっとも、単行本に初めて収録された時には、吉川英治は既に世を去っており、直すわけにいかなかったという側面はあります。
間違いも含めて著作物は著作物ですから。

時々、上記のような吉川英治の文章の間違いを指摘して下さる読者の方がいらっしゃいます。
こちらも勉強になるので、大変ありがたいことです。

ただ、対応に苦慮するようなことをおっしゃる場合が、たまにあります。

特に、「出版社に言って間違いを直させろ」というようなことを求められると、困ってしまいます。

web上の文章なら、気づかれないうちに、チョロッと直すことが出来ますが(今日、私自身やりました)、出版物を直すのは容易じゃありません。
一度出してしまったら、再版の時に直すのが精一杯でしょう。

吉川英治の場合、亡くなっているので、勝手に文章もいじれません。
まあ、注をつけるのが関の山ですね。
それだって、いま出ている本を回収して注を入れて出し直すなんてわけにはいきませんし。

そもそも、うちは記念館であって、出版社ではないのです。

ということで、お願いです。

吉川英治の文章に間違いを見つけたら、それはご自分でどこかに発表なさってください。
昔ならそんな場所はなかなかなかったでしょうが、今ならインターネットがあります。
その上で、その発表したものをご教示ください。
よろこんで勉強させていただきます。

このブログにトラックバックを送ってくださっても結構です。

お待ちしております。

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