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2007年1月12日 (金)

格差

先日、あることの取材で来館した方から、「吉川英治がいま生きていたら、いまの世の中に対してどういう思いを抱くと思うか」ということを聞かれました。

正直なところ、あまり意味のない質問だと思います。
結局のところ、それは吉川英治ではなく答える者の意見でしかありませんから。

と思いながらも、こんなことを答えました。

吉川英治の社会的関心の内の大きな部分を占めていたのは、都市と地方の格差の問題でした。
爛熟する都市と、そこから文化的・経済的に立ち遅れ疲弊する地方農村。
その格差は、貧困による娘の身売りといった個人的な悲劇を生むだけでなく、国家的な問題でもあります。
その是正のため、また、都市の模倣ではない、地に足の着いた地方文化の育成のため、地方の青年を教化することを目的とした組織として、自ら会長となって日本青年文化協会なるものを立ち上げたほどです。
翻って現在を見るに、欧米の先進諸国と、途上国の間の格差は、様々な軋轢を生み、テロなどの温床となっています。
その図式は、吉川英治が憂慮した都市と地方の格差というものを、地球規模に拡大したものと言えるでしょう。
この地球規模の格差を是正しなければ、悲劇が絶えることはないでしょう。
そういうところに関心を向けるのではないでしょうか。

もちろん、私の勝手な意見ですが、どう思われるでしょうか?

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