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2007年1月16日 (火)

林不忘

今日は林不忘の誕生日(1900年)だそうです。

本名は長谷川海太郎。
林不忘のペンネームで「丹下左膳」シリーズを生み出す一方、牧逸馬のペンネームでは推理小説や家庭通俗小説を、谷譲次のペンネームでは「めりけんじゃっぷ」シリーズを書くなど、一人で三つのペンネームを使い分けたことで知られています。

この人物への吉川英治の評価というのがどうだったかというと、こんな一文が残っています。

僕は、牧逸馬氏などは、汁粉屋でいちど、背中あわせに会っただけで、作品も、人がらもはっきり嫌いである。
(随筆「下頭橋」より)

吉川英治は、晩年こそいかにも円満な人柄という印象を持ちますが、若い時期の逸話やその頃の文章などからすると、案外激しやすい人だったようです。
とは言え、こうあからさまに誰かのことを「嫌いだ」などと書いている文章は、他にありません。

ただ、文章の主眼は、編集者が匿名座談会で好き勝手な悪罵を浴びせているのは不快である、ということで、その中でさらっと書いていることなので、どういうところがどのように嫌いなのかは、うかがい知ることが出来ません。

しかし、多少はこういう面があった方が、人間らしいですよね。

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