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2007年1月29日 (月)

有馬家文書-その4

せっかくなので、「宮本武蔵書簡」の全文を紹介しましょう。

                   宮本武蔵
          有左衛門佐様
               小性衆御中
被思召付 尊礼忝次第ニ奉存候
随而 せがれ伊織儀 御来ニ立申
遍大慶ニ奉存候 拙者儀老足
可被成御推量候 貴公様御意
之様 御家中衆へも手元に而申かはし候
殊御父子共 本丸迄早々被成
御座候 遍驚目申候 拙者も石にあたり
すねたちかね申故 御目見にも
祗候不仕候 猶重而可得尊意候
恐惶謹言
即剋              玄信(花押)

古文書を読む力がないので、書籍に掲載されたものを参照しました。
書籍によって、細部に微妙な違いがあるので、頭が痛くなります。

吉川英治がこの書簡を紹介している「島原役における彼の書簡」という文章にも、この書簡の中身が紹介されています。
それもやはり上記のものとは異なっています。

どれが正しいのか、よく分かりません。

ただ、吉川英治は、書簡の最後の一語を「辰刻」と読んでいますが、これに関しては「即剋(=即刻)」の方が正しいように思います。
有馬直純からの書状を受け取ってすぐに返信した、という意味に取れるからです。

ちなみに、上記の吉川英治の文章では、「丸岡有馬文書」の正式名を「島原御陣之節之御書状十六通」であると書いていますが、実際には「原城落城之砌書状 十六通」であることは、既に触れました。

多分記憶だけで書いたためにこうなったのでしょう。

ということで、お手持ちの宮本武蔵関連の本で、この書簡が紹介されている場合、末尾を「辰刻」としていたり、元の文書を「島原御陣之節之御書状十六通」としていたりした場合、それは吉川英治の文章から引いたものである、ということになります。

ちょっとした目印ですね。

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