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2007年2月27日 (火)

あるぷす大将

朝日新聞の週末版「be」に「サザエさんをさがして」というコーナーがあります。
先週、そこに≪忠犬ハチ公≫が取り上げられていましたが、その文章の中にこんな一節がありました。

そんなハチ公を、1932年10月4日付の朝日新聞が「いとしや老犬物語」と報じ、大フィーバーとなる。歌になり、「オンヲ忘レルナ」と修身の教科書に載る。なんと、「あるぷす大将」(34年、山本嘉次郎監督)という映画にも出演した。

この「あるぷす大将」という映画、実は吉川英治の同名小説を原作にしたものです。
うかつにも、この映画に≪ハチ公≫が出演しているとは知りませんでした。

原作小説の方は、概ねこんな話。

長野県南安曇郡穂高村大字駒ヶ原(そう明記されている)で育った串本於兎少年=通称≪大将≫は、山の子供たちの中でも飛びきりの自然児。
その野性の子が、ひょんなことから都会に出て、都会の風に翻弄されながらも、次第に自分なりの生き方を掴もうとする。

読み直してみましたが、≪ハチ公≫は出てきません。
小説が連載された昭和8~9年は、「be」の記事によると、まさに≪ハチ公≫フィーバーの頃なのですが。

ただ、犬をめぐるこんなエピソードが登場します。

≪大将≫は、彼のことを気に入って世話をしてくれる園伯爵未亡人が可愛がっている犬をうっかり屋敷の外へ逃がしてしまう。
慌てて探すが、どうしても見つからない。
そこで≪大将≫は、よく似た野良犬を捕まえてきて、きれいに洗い、替え玉にしようとする。

映画を観ていないので、どこまで原作を反映しているのか分かりませんが、≪ハチ公≫が出演するような場面はここぐらいです。

まあ、ひょっとすると、主人公に渋谷の街を歩かせて、そこに≪ハチ公≫を映し込む、という程度の『出演』かもしれませんが。

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コメント

こんばんわ。突然、失礼いたします。
該当の映画をCSで観ました。
単行本の刊行前の映画公開ですね。

>その野性の子が、ひょんなことから都会に出て、都会の風に翻弄されながらも、次第に自分なりの生き方を掴もうとする。

原作のこのくだり自体が映画にはまったくないですね。
理想の私塾を作ろうとする陽洋先生に、ついて回るだけです。

>まあ、ひょっとすると、主人公に渋谷の街を歩かせて、そこに≪ハチ公≫を映し込む、という程度の『出演』かもしれませんが。

まったく、ご想像のとおりです。
たまたま渋谷駅にきた陽洋先生先生が、ハチの銅像を見て褒め称えると。あるぷす大将が、焼き鳥屋の前にいるハチ本人を見つけ出す場面があります。

投稿: 岡田K一 | 2016年5月 6日 (金) 21時57分

>岡田様

ご教示ありがとうございます。

やっぱりその程度でしたか。
まあ、“素人”の犬ですから、演技もできないでしょうしね。

今もまだ未見のままなので、お教えいただき、助かりました。

投稿: 片岡元雄 | 2016年5月 7日 (土) 09時43分

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