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2007年4月13日 (金)

平成19年度吉川賞贈呈式 その2

続いて文化賞。

今年は受賞者が5人と例年よりも多かったので、スピーチも長引いて、贈呈式の終了が15分ほど伸びてしまったくらいでした。

スピーチの順に紹介しますと、まずは雨宮清さん。

この方のなさったことは、地雷除去機の開発ですが、その地雷除去機の姿は、いま日立のテレビCMでも見ることが出来ます(雨宮さんは山梨日立建機の社長です)。

商用で出かけたカンボジアで、地雷の被害を受けた老女と地雷で両親を亡くした少女に出会ったことがきっかけで、地雷除去機の開発に乗り出したそうです。
この老女と少女は、ありていに言ってしまえば物乞いをしていたわけですが、にもかかわらず、「自分を救ってくれ」ということではなくて、「あなたは日本人ですね、この国の人たちを助けてください」という風に言われたことが、心に残ったのだそうです。

菊本照子さんはアフリカのケニアのスラム街でストリートチルドレンの自立支援を四半世紀にわたって行っておられます。

アフリカの現状は、確かに悲惨なものだけれど、可哀想だから援助するという姿勢では何も変らない、日本にあってアフリカにないのはチャンスであって、人々はちゃんと能力を持っている、少し背中を押せば自立できるのだ、ということを話されました。
だからでしょう、この25年で、現地に人材が育ってくれたことが一番嬉しいということでした。

桜井政太郎さんは、自身が小学生の時に失明した視覚障害者ですが、視覚障害者の知識向上のために≪手でみる博物館≫を作られました。

人間は多くの情報を目から得ているわけですが、その視覚を失ったものは聴覚と触覚から知識を得るしかない、特に≪触察≫ということが重要で、それを通して本当の認識につながる、『百聞は一触に如かず』が私のモットーである、と述べられました。

実は、昨日、ご夫婦で当館にご来館くださいました。
文学館は、なかなか触って確かめるというような類の資料が無い所ですので、母屋にお上がりいただいて、建物そのものや、吉川英治が使っていたテーブルなどに触れていただきました。

なかなか、こうした場合でもなければ、そんな対応は出来ないのですが。

左野勝司さんは、石造文化財の修復・保存の第一人者で、今まさに行われている高松塚古墳の石室解体にも携わっておられます。

スピーチも、「文化庁からはよそで余計なことを言うなと言われてるんですが」と断りながら、石室解体の現状などに触れ、こうした大きな賞をいただいたからには、何が何でもこの国民の宝を守りぬくぞ、という気概でやっていきますと話されました。

最後の堀田健一さんは、既存の自転車メーカーが採算に合わないと尻込みした障害者用自転車の製作を30年にわたり続けておられます。

スピーチでは、最近協力関係にある筑波大学からの手紙で、筑波大学で実際に障害者用自転車を試作してみて堀田さんの工夫がよく分かった、必要としている人がいるのに、儲けにならないからと手をこまねいている風潮を乗り越えるきっかけに今度の受賞がなることを願っているということが書かれていたのが、とても嬉しかったという話をされました。

なんだか小学生の読書感想文みたいな文章ですが、ご勘弁を。

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