« 長野(5) | トップページ | 恐妻 »

2007年8月16日 (木)

戦争にまつわる詩歌

8月は日本人にとって、戦争に思いをめぐらせる月です。

そんなわけで、現在、吉川英治の戦争にまつわる書や詩歌を、いくつか展示しています。

常設としていつも展示しているのが次の2句。

はずかしや昭和二十の秋の月
いくさやみぬ薮鶯もなきいでよ

次の2点は「昭和二十年八月」と記されたもの。

百忍自無憂
果て知れぬかすみの野べの道とても 分けゆくままにかぎりこそあれ

「果て知れぬ……」の方には、歌の上に大きく≪忍≫の一文字が書かれています。
また、この歌は、英治の作ではなく、古歌を記したものです。

同じように、「終戦の頃」として書かれたもの。

はからずも見るや都にそばの花

次のものには特に何も但し書きはありません。

かつもほろぶ
まくるもほろぶ
ちよのため
かみはとらすらむ
からき負け剋ち

次のものは、ちょっと見には戦争と関係があるようには見えませんが、戦後の世相を詠んだものです。

案山子いつか鵯や雀と仲のよさ

敵味方であったものがいつしか馴染んでいる、ということです。
もちろん、占領軍の兵士と日本人が、です。

次は、昭和25年、広島を訪ねた際、ある女性から、原爆の後遺症で毛が抜けるという話を聞いて、書き贈った歌。

くしけずる朝な朝なの黒髪に 平和の祈り持つ命かな

他にもありますが、現在はこれらを展示しています。

|

« 長野(5) | トップページ | 恐妻 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 長野(5) | トップページ | 恐妻 »