« 「吉川英治の意匠」展 | トップページ | 供養の風呂敷 »

2007年8月28日 (火)

チェリオ帰牧記念風呂敷

今回の企画展は「吉川英治の意匠」と銘打っていますが、厳密に言えば「意匠」と呼ぶには無理のあるものも含まれています。

その中にあって、比較的≪意匠≫らしいものをいくつかご紹介してみましょう。

「チェリオ帰牧記念風呂敷」

昭和30年、所有していた愛馬・チェリオが競走馬を引退することになり、その記念に関係者に配ったものです。

風呂敷の中央に、『君が駒わが駒遊ぶ春野かな』という自作の句を書いた色紙と、『チェリオ帰牧記念』と書いた色紙が重なるように配置されている、というデザインで、赤地と緑地の2種類があります。

1枚ずつ桐箱に入れて贈られましたが、そこには「ごあいさつ」という文章(印刷)が同封されていました。

体裁はチェリオから贈られた各人へのあいさつ文となっていますが、もちろん、馬が文章を書くわけはなく、英治が文案を考えたものです。

わたくしはチェリオでございます
西も東もわからない二歳の秋 母のオーマツカゼに別れて都へ出て来た北海道の本桐娘でございましたが 早いもので 皆様の名馬逸駿のなかに立ち交じって レースをさせていただいてから もう三春秋になりました

で始まる、1行35字×33行のなかなか長文のあいさつです。
チェリオへの愛着のほどと、この時期の英治の競馬熱がよく感じられる文章です。

全文は、是非ご来館の上、展示をご覧下さい(笑)

|

« 「吉川英治の意匠」展 | トップページ | 供養の風呂敷 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 「吉川英治の意匠」展 | トップページ | 供養の風呂敷 »