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2007年9月16日 (日)

文壇句会

俳句といえば、久米正雄の肝いりで始まった≪文壇句会≫に、吉川英治は何度か出席しています。

昭和12年2月27日に行われた第1回、4月27日の第3回、5月27日の第4回には出席したものの、以後は出席しなかったようです。

このうちの第1回の時に高点をとった英治の句が

板前の飼ふ鶯の夜ふかしな

というものでした。

この同じ回に出席していた徳川夢声によると、句の最後の「な」というのがオカシイというので議論になったそうですが、英治は「な」でなければ意が伝わらぬとそのまま押し通したそうです。
ちなみに、夢声は、この時が英治と言葉を交わした最初だったと思うと書き残しています(徳川夢声『いろは交友録』より)。

やはり同じ回に出席していた安成二郎の文章には、その議論への言及はありませんが、当夜の英治の句として、別の句を挙げています(安成二郎『花万朶』より)。

水いつか春となり沼に生業あり

この2句は、確実に俳句を意図したものですが、昨日触れた「俳壇誌上句集」には掲載されていません。

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