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2008年2月 7日 (木)

三国志の執筆メモ

そう言えば、先日、ある大学生から卒業論文の調査のために問い合わせの電話がありました。

吉川英治がどういう観点から「三国志」を書こうとしたのか、わかるようなメモが残されていないか、というようなことでした。
それに対して、吉川英治が種本にした「通俗三国志」が残されており、そこには書き込みがあったはずだ、と答えたところ、それを閲覧させて欲しいと言うので、許可しました。

前にも書いたと思いますが、きちんとした研究目的で、当館でしか閲覧できない資料であれば、職員の立会いの下で閲覧を認める場合もあるのです。

さて、そう答えて、閲覧のために来館する日取りも決めて、いよいよ明日やって来るという日になって、事前に自分でもちゃんと確認しておこうと思い、「通俗三国志」を手にとって見ました。
恥ずかしながら、書き込みの存在はわかっていましたが、全てをちゃんとチェックしたことがなかったのです。

なんとまあ、吉川英治の書き込みは、全て、連載の1回分として、「通俗三国志」のどこからどこまでを使うか、という目印と、その部分の章のタイトルだけで、構想メモらしきものは一切なかったのです。

学生も、それを見て拍子抜けしていました。

ボンクラ学芸員のせいで遠路足を運ぶ破目になって申し訳ない思いをしましたが、その後送られてきた封書によると、卒論のテーマを、吉川「三国志」と「通俗三国志」の関係、に切り換えて書き上げたとの事。

もう卒論の口頭試問も行われたはず。

無事の卒業を祈ってますよ、陰ながら(苦笑)

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