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2008年10月 7日 (火)

緒形拳さん

緒形拳さんが急死されたとか。
驚きました。

緒形さんは元々は劇団・新国劇にいた方です。

新国劇といえば、吉川英治原作の「宮本武蔵」を定番のひとつとしていましたが、緒形さんは、そこでは端役しか演じていません。

それよりも、吉川作品との関わりで言えば、NHK大河ドラマの「太閤記」でしょう。
緒形さんは主役の秀吉を演じました。
それが昭和40年のこと。

翌41年には、その「太閤記」を新国劇で舞台化して、各地で公演を行っています。
もちろん、緒形さんが秀吉を演じています。

緒形さんは、その当時のことを、「「サル」を演じて」(「吉川英治全集月報10号 昭和42年4月)という文章に書いています。

初めは演技力にも自信はなかったし、秀吉のスケールの大きさが壁に思えた。
しかし、秀吉、ひいては原作者の吉川英治の大きさに挑むというより、ある男のひたむきな一生を、自分なりに生きてみればいいのではないかと思うようになった。
そして、それをやり遂げて、人の評価はどうあれ、自分にとっては良い仕事、全力をつくした良い仕事だったと思った。
さらにその舞台で全国をまわってみて、観客の姿から、「サル」は日本人の心の中に生きていると感じ、改めて吉川文学の大きさにうたれ、俳優としての幸福感を味わった。

そんなことを書いた最後を、こう結んでいます。

 先生の本の面白さの中に、克明に描かれている人間像、これを追って行きたいと思います。俳優として、人間として共に成長したいと思います。
 そして、吉川先生の云われる「我以外皆我師」という言葉を私が云ったとしても、なんでもなく聞こえる人間に、だんだんとなって行きたいと思います。

ご冥福をお祈りいたします。

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