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2009年3月22日 (日)

梅と桜

東京も昨日、桜の開花宣言がなされ、人の心も梅から桜へと移っていく時期になりました。
毎年、桜の開花宣言があると、梅の花がまだ十分見られる状態でも、急にお客様が減ってしまうのですが、まあ、梅よりは桜の方が人気が高いので、仕方がないところですね。

企画展「吉川英治と花」も3週間経過して、あと2週間の開催ですが、その中でも梅と桜を取り上げています。

花の登場する名場面を、わずかに4場面ですが、展示の中に取り上げています。

梅の出てくる場面は2場面。

平治の乱に敗れ、捕らえられた源頼朝の処遇について触れた「新・平家物語」の『紅梅は芯まで紅い』の章。

足利高氏が佐々木道誉の屋敷で田楽女の藤夜叉と出会い、関係を持ってしまう一夜を描いた「私本太平記」の『藤夜叉』の章。

一方、桜の場面としては、物語の語り部的役割の登場人物である麻鳥夫妻が吉野山の桜を見ながら人間の幸せについて語らう「新・平家物語」の最終回『吉野雛』の章を取り上げました。

たまたまこうした選択になったとも言えますが、考えてみると、梅の場面の方がどこかねっとりとした情念を感じさせるのに対して、桜の方は晴れがましく吹っ切れた感じを受けます。

パッと咲いて、パッと散る、散り際を楽しむような桜の花と、じっくり時間をかけて徐々に咲いていくので長期間観賞でき、妖艶な香りも楽しめる梅の花との、違いであるようにも思えてきます。

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