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2009年5月 1日 (金)

川本喜八郎先生

昨日、人形作家の川本喜八郎先生から、「平家物語」の平清盛の人形を1体ご寄贈いただきました。

川本先生のテレビ放送された人形劇としては「三国志」が特に有名ですが、1993年から95年にかけてNHKで放送された「平家物語」という作品もあります。
これは吉川英治の「新・平家物語」を原作としたもので、川本先生が長年にわたって構想を温めていた作品でした。

今回ご寄贈いただいた人形は、放送用とは別に、新たに製作されたもの。

実は、川本先生は、生前の吉川文子(吉川英治夫人、当館元館長)との間で、「いつか清盛を作って寄贈します」と約束を交わしておられたのだそうです。
その約束を果さなければと思っているうちに、2006年4月23日に文子夫人は世を去ってしまいました。
そこで、今年こそ、命日のある4月中に必ず寄贈しようと決め、製作してくださったものなのです。

さて、人形の受け渡しを、旧吉川邸母屋の座敷で行い、その場の流れで床の間に清盛を据えてみたところ、妙にしっくりと馴染んで見えたので、一同、感嘆しました。

実は、吉川英治は、いま人形を据えてある床の間の正面の位置に文机を置いて、「新・平家物語」を執筆していました。
ですから、およそ60年の時を越えて、吉川英治と清盛とが対峙している格好になります。

そこで、しばらくは、ここにこのまま居てもらおうということになり、当面はそのままにしておくことにしました。

少なくとも、このゴールデンウィーク中は、床の間にいます。

座敷に上がっていただくことはできませんが、ガラス越しに姿を確かめることはできます。

ご興味のある方は、お運びください。

ちなみに、当館では以前に川本先生からご寄贈いただいた「三国志」の人形4体(義兄弟3人に孔明)を所蔵していますが、東京冨士美術館の≪大三国志展≫などに提供し、人形が展示疲れしてきたので、現在、川本先生の元でメンテナンスをしていただいています。

メンテナンスが終了したら、今度新たにご寄贈いただいた清盛と、リニューアルされた「三国志」の4体を、きちんとした形でお披露目する機会を設けようと計画しております。

その際には、改めて告知いたしますが、その時には床の間というわけにもいきませんので、床の間に置かれている姿を見られるのは、いまのうちだけです。

一足先に姿を見てみたいという方はいまのうちにどうぞ。

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