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2010年8月13日 (金)

重箱の隅

月が改まったら以前のように毎日更新しようと決意していたのに、しかも一昨日(8月11日)は吉川英治の誕生日だったのに、これが今月最初の更新とは、情けない。
もっとも、今日は、吉川英治の戸籍上の誕生日ではあるのですが。

世界文化社から刊行された「ビジュアル 明治・大正・昭和 近代日本の1000人」(2010年8月25日)という本をご寄贈いただきました。
ありがとうございました。

この本の編集をしている会社から、3月に写真の提供依頼があって、それにお応えしたので、お贈り下さったようです。

さて、早速吉川英治の項目を見てみると。

≪昭和前期の作家≫というくくりの中で紹介されていて、同じ見開きの中に芥川龍之介・中原中也・種田山頭火がいます。つまり1ページに2人。
ちなみに直前の見開きには1ページに1人で小林多喜二と江戸川乱歩がいます。

ちょっと微妙な気分(微笑)

まあ、それはそれとして、吉川英治の項目には、こんな記述が。

幼い頃に家運が傾き、尋常小学校卒業後に印章店、税務監督局など様々な職を経験する。

惜しい。小学校は卒業してないんですよ。今じゃあり得ませんけどね。

23歳で毎夕新聞社に入るも関東大震災後に社は解散してしまう。小説家として身を立てようと決意したのはこの頃だった。

解説文中、年齢の記述があるのはここだけで、そのため、この文章を読むと、なんだか若くして作家になったような印象を受けるのではないかと思うのですが、これは間違いです。

吉川英治が東京毎夕新聞に入社するのは、本人の自筆年譜によれば大正11年、30歳の時です(厳密に言うと満年齢では29歳の時点)。

小学校を途中でやめさせられて、30歳を過ぎるまで市井の一庶民、それもどちらかと言えば下層に生きてきて、そこから一念発起して作家になったのが吉川英治です。
解説文全体のニュアンスはその方向性ではあるのですが、細部の間違いが、ちょっと引っかかってしまいます。

同じ年(1892年)に生まれた芥川龍之介と吉川英治を同じページに配しているのは、一般的には同い年というイメージは薄いはずなので、面白いと思うのですが、昭和2年に亡くなっている芥川は≪昭和前期の作家≫というよりは、大正時代の作家に思えるのですが。
それと、吉川英治は「享年70」と満年齢なのに、芥川龍之介は「享年36」と数え歳になってるのは、なんでなんですかね。

いけませんね、こんな些細なことにツッコミを入れる時だけ更新するなんて。
品格に欠けますな。(苦笑)

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