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2010年12月16日 (木)

吉川英治、久保天随に叱られるの巻―その1

いやぁ、ぼさっとしているうちに、もう師走も半ばです。
年内の営業日もあと10日を切ってしまいました。

また、とうとう11月は更新もしませんでした。

そんなわけで、このまま年明けとならないよう、ちょっと更新してみます。

本来ならば、きちんと調査してから書くべきことでしょうが、面白い話なので、いまの段階でネタにしてしまいます。

『ハガキ文学』という雑誌があります。
明治の終わり頃に刊行されていた雑誌で、その名の通り、読者からのハガキによる投稿を募り、それを紹介するページを多く取った雑誌でした。

吉川英治は、10代の少年だった当時、≪霞峰≫というペンネームを用いて、この雑誌によく投稿していたことを、自叙伝「忘れ残りの記」などに書き残しています。

それでも秀才文壇、中学世界、ハガキ文学などでは幾回か和歌、新体詩、短文の賞を獲ては、ひとり得意になっていた。(「忘れ残りの記」より)

などとあります。
ここには本人は書いていませんが、漢詩や、もちろん川柳も掲載されています。

吉川英治には、没後に編纂された「川柳・詩歌集」という句や詩を集めた本があります。
現在は「吉川英治記念館特製文庫 川柳・詩歌集」として吉川英治記念館のみで販売しています(なおこの本は、昭和52年に講談社から刊行された「吉川英治文庫139 川柳詩歌集」の装丁を改めたものです)。
さらに吉川英治記念館では、ここに入っていないものを集めた「続 川柳・詩歌集」という小冊子を製作して、販売しています。
その中に、『ハガキ文学』に掲載されていた川柳その他の作品を収録しています。

さて、この「続 川柳・詩歌集」の編集をしたのは、かくいう私ですが、そのための調査の際に、『ハガキ文学』には目を通しませんでした。
というのも、先輩学芸員が調査したデータがあったので、それをそのまま使わせてもらったからです。

先日、古書店から送られてきた目録に、『ハガキ文学』が数冊含まれていました。
発行年月日を見てみると、ちょうど吉川英治が投稿を繰り返していた時期のものでした。
そこで、展示に使えそうだと思い、購入してみたのですが、いや、人が調査したものでも、一度は自分でも目を通しておくべきですね。

いくつか興味深い事実が見つかりました。
それをこれからご紹介して以降と思います。

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