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2010年12月26日 (日)

大阪(1)

昨日映画に触れたので、久しぶりに作品紹介を。

「治郎吉格子」

江戸を荒らした大泥棒の鼠小僧こと治郎吉は、江戸を食い詰め上方に流れて来ていた。
身を潜めていた有馬温泉から、大坂の町に出ようとする治郎吉だが、逗留中に馴染みとなったお仙という湯女が、治郎吉に惚れて、勝手について来てしまう。
お仙に特に思いもない治郎吉だが、気まぐれでお仙の頼みを聞くことにする。
それは、お仙の腹違いの兄で髪結いの仁吉が、勝手にお仙を百両で身売りしてしまったので、それについて話をつけて欲しいというものだった。
仁吉の店に様子を見に来た治郎吉は、そこに元結を売りに来たお喜乃という上品な娘に目を奪われる。
その夜、手持ちの金が尽きてきた治郎吉は、目に付いた武家屋敷に忍び込み、そこの主人・重松左次兵衛が、仁吉を手先に、お喜乃を妾にしようと画策しているのを知る。
後日、お喜乃の家を探し当てた治郎吉は、いまは病床にあるお喜乃の父親が元は江戸の旗本・脇坂左内の用人で、蔵の不寝番をしていた時に鼠小僧に千両を盗まれたため、浪人となったうえにその千両を返済している、という境遇をお喜乃から聞かされる。
治郎吉は、重松の家から盗んだ二百両をこっそりとお喜乃の家に置いて帰るが、その夜、どうしても妾奉公に首を縦に振らないお喜乃に業を煮やした仁吉が、お喜乃の家に忍び込み、父親を殺害し、金も奪って行ってしまう。
身寄りをなくしたお喜乃は、結局、茶屋に出るが、その茶屋に手を回して、重松がお喜乃を自分のものにしようとする。
その窮地を救ったのは治郎吉であった。
重松は逃したものの、仁吉を殺した治郎吉は、お喜乃に、脇坂の蔵には俺が千両返してやる、と言い残して、去って行く。
重松の通報で、捕り方が町を埋め尽くす中、仁吉が奪った金を取り返しに仁吉の家に忍び込んだ治郎吉は、仁吉に談判に行って拘禁されてしまったお仙に遭遇する。
お仙の縄を解いてやる治郎吉だが、連れて行ってとすがるお仙を残して、音もなく姿を消すのであった。

初出は昭和6年10月1日発行の『週刊朝日 秋季特別号』。
現在も刊行中の、「吉川英治歴史時代文庫75 治郎吉格子 名作短編集(一)」に収録されています。

クライマックスで、窮地を救われたお喜乃が「どこへでも連れて行って」と治郎吉にすがるのを、「一つぐらいは、きれいな憶い出を残したい」と言って、押し戻して去って行くのですが、なんだか「カリオストロの城」みたいと思ってしまいましたよ。

もしかしてパクリ?(笑)

まあ、大衆娯楽にはありがちなこと、ということでしょうが。

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