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2011年3月21日 (月)

地震の後(6)

3月20日
1週間ぶりに開館。
朝出勤すると、吉川英治が住んでいた旧宅の雨戸を全部開けるという作業をする。大きな家なので、私1人で開けると、20分はかかる。その作業を久しぶりにやっていると、雨戸が戸袋に入らなくなっていた。雨戸の一部に閉めておくと日が当たる場所がある。臨時休館中、ずっと天気が良かったので、そこにずっと日が当たっていたため、板が反り返ってしまったのだった。1週間ぶりの開館で、最初の仕事が雨戸の修理とは。
この日の来館者は80人弱。
繰り返すが、本来ならばこの10倍でもおかしくないはずの時期なのだ。
残念だが、まだ求められる時期ではないということなのだろう。
プロ野球もミュージアムも、緊急時には不要不急のものであるという点では同じだ。だが、人間は食事と生殖活動だけで生きている動物ではない。心をもつ人間には、心を満たすものが必要だ。だからいつかは求められる時が来るものと信じたい。

3月21日
20日の段階で15:20以前のグループの計画停電は中止と発表されるが、当館の属する第3グループは21日の12時までに決めるとの発表。ただし、仮に計画停電が行なわれるとしても予定は夜間で、営業時間と重ならないため、開館することにする。
開館することにしたのだが、朝から雨で、ほとんど人出がない。
加えて、計画停電が完全に中止とは発表されなかったため、JR東日本は青梅線の河辺―奥多摩間の14:00以降の運転見合わせを予告。
これでは人は来ないだろう。
11:30頃に青梅市の防災無線で、今日の計画停電の中止が放送される。だから、どうして昨日のうちに、そう決めてくれないのか。仕方ないと思いつつもイライラする。
来館者は0ではなかったが、かろうじて10人を越えるにとどまる。諦めて少し早めに閉館する。
このところのこのブログへのアクセスを解析すると、吉川英治が座右銘とした言葉の一つ「朝の来ない夜はない」を検索して、このブログにたどり着いている人が多くなっている。普段だと「我以外皆我師」の方がずっと多いが、地震後は逆転している。今、この言葉に何かを求める人が多いということだろう。
被災地の状況には程遠いが、当館の現状もまた、「朝の来ない夜はない」と思いたい状況になっている。
平穏な朝はいつ訪れるだろうか。

これで震災後10日。そろそろくどいので、このあたりで「地震の後」は終える。

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