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2011年8月 2日 (火)

詐欺

日本博物館協会からの郵送物の中に、こんな文書が入っていました。

「当協会上部団体を名乗る入館料詐欺の発生について」

何事かと思えば、日本博物館協会の上部団体の者だと名乗り、正体不明のカードを提示して、無理やりタダで展覧会に入場した者がいる、という報告と警告でした。

なるほど、そう来たか。

日本博物館協会の加盟館には2年ごとに会員証が送られてくるのですが、その裏面にはこのような『お願い』が書かれています。

■各会員館園におかれては、平常展の際の無料見学等に特別の御便宜をお計らい下さるようお願いいたします。
■本会員証所持者及び同伴者1名の入館をお願いいたします。

つまり、この会員証を持参した者とその同伴者1名を常設展に限り無料で入館させてください、という『お願い』です。

こういう仕組みがあることを知っている人物の犯行なのでしょう。

実は、これは『お願い』ですから、別にそのように対応する義務はありません。
今回の文書にも、

会員様同士のご研鑽のため、会員証提示による常設展の無料及び割引入館措置をお願いしておりますが、あくまで会員相互のご協力を呼びかけるものであり、ご対応は会員各位にお任せしております。

と記載されています。

さて、こんな大仰な文書が届くくらいだから、大変な被害が出ているのかと思いきや、被害を受けたのは1館で、被害総額は特別展料金800円×2名=1600円。
どちらかと言えば、被害を受けた館が、博物館協会に上部団体など無いこと、無料入場させる義務は無いこと、無料入場は常設展に限り特別展(別料金を取るもの)には適応する必要は初めから無いこと、を知っていれば問題は起きなかったのではないかという気はします。

もっとも、例えば当館では博物館協会の会員証を提示して無料入館した方は、過去20年間に思い出せる限りでたったの1人。
滅多に利用者が無ければ、いちいちそんなことは覚えてなくても仕方が無いことです。

それはそれとして、この犯人にとって、この特別展は「対価として800円払う価値は無いが、犯罪を犯してでも観る価値はある内容だった」ということでしょうか?
なかなか面白い脳内構造の持ち主ですね。

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