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2012年11月20日 (火)

複数のタイトルを持つ作品(4)

(4)再録の際にタイトルを変更

3作品あります。

・「治郎吉格子」(『週刊朝日』昭和6年秋季特別号)
⇒「治郎吉と二人の女」(『名作クラブ』昭和23年?月号)

・「さむらい行儀」(『冨士』昭和13年夏の増刊号)
⇒「壱両小判」(『冨士』昭和24年9月号)

・「悲母観音」(『オール読物』昭和15年4月号)
⇒「町の鶯」(『小説世界』昭和23年12月号)

戦後、出版ブームが起こり、いわゆる“カストリ雑誌”と呼ばれる短命な雑誌が数多く発行されました。
もちろん、従来からの雑誌も継続、あるいは復活を遂げていました。
戦後の吉川英治は、一時期断筆したり、戦前の濫作への反省から作品を絞って執筆したりしていましたから、そうした数多い雑誌からの執筆依頼に対して、旧作の再録で対応したようです。
上記の3作品はタイトルが変ったものですが、これらと同じ時期にタイトルはそのままで再録された作品も複数存在します。

5)初版は原題のままだが途中で変更

これは2作品。

・「桜田事変」(書き下ろし 「維新歴史小説全集2 桜田事変」改造社 昭和9年12月)
⇒「井伊大老」(昭和23年愛山社版以降改題)

・「親鸞上人」(『日の出』昭和10年6月・7月号) 初版「松風みやげ」大元社 昭和15年10月
⇒「若き親鸞」(昭和24年文章社版以降改題)

いずれも戦前に一度出版され、戦後はタイトルが変わったということになります。

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