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2013年1月 8日 (火)

検索

アクセス解析を見てみると、年が明けてから、普段よりアクセスが多くなっているので、どうしたことかと思ったら、大晦日に更新した吉川英治の著作権切れの記事への反応があったようです。
と言っても、リンク元をたどると、青空文庫への言及に対しての反応が主のようですが。

ところで、昨年11月に行なわれた全国文学館協議会資料情報部会の際に、武者小路実篤記念館の学芸員の方が、質疑応答の場で、「当館では問合せに対しては、その質問への答えではなく、その調べ方について答えるようにしている」と発言されました。

つまり、例えば、「武者小路実篤の○○について教えてください」という問合せがあると、「それについては■■という本に出ていますから、それを読んでみて下さい」と答える、というようなことです。
また、典型的な質問については、「館のホームページ上に『よくある質問とその答え』という欄を設けてあるので、そこを見てください」と答えるのだとか。

確かに、電話での問合せというのは、突然かかってきて、しかも、その場ですぐに回答を求めるということが多いので、手の離せない作業をしている時には、困ることがあります。
また、質問内容によっては、十分に時間をかけて調査しないと即答できないものもあるわけで、質問者の都合に合わせて、それに優先的に取り組むと、他の仕事ができなくなるという問題もあります。

特に、「△△という言葉がどの作品に出てくるのか教えてください」というのが、難しい。
吉川英治なら「我以外皆我師」とか「朝の来ない夜はない」などのよく知られた言葉については、すぐ答えられるのですが、それ以外の、こちらもすぐにはピンと来ないような言葉になると、かなりの手間をかけなければ答えが見つからないということもあります。
万が一、質問者の勘違いで言葉が間違っていたり、他の著名人の言葉だったりすると、当然、いつまでもその言葉にたどり着かないことになります。

そこで、青空文庫です。

デジタル化された文章なら、検索機能が使えます。
実際、作品中のある言葉をピンポイントで探す際には、私も電子文庫版の「吉川英治歴史時代文庫」を活用しています。
しかし、電子文庫は商品なので有料ですから、質問者に対して、電子文庫で検索してみて下さいとは言いづらい。

しかし、青空文庫は無料で公開しています。

検索機能を用いれば、作品を全部読み通さなくても、ある言葉を探すことは、比較的簡単です。

つまり、「青空文庫は無料ですから、そこで検索してみて、それでも答えが見つからなかったら、改めてお問合せ下さい」と回答することが可能になります。

そういう意味で、青空文庫で吉川作品が公開されることには期待している部分があるのです。

もっとも、吉川英治のように著作が多い場合、比較的簡単とは言っても、相当な手間がかかりますが。

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