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2013年12月26日 (木)

キムタク武蔵

木村拓哉主演で「宮本武蔵」がドラマ化されることが発表されたようです。

発表されたようですと言っても、当館の館長である吉川英明(吉川英治長男)のもとにはテレビ朝日から事前の打診があったため、私もかなり前からこのことは知っていたのですが。

芸能情報を拡散するのがこのブログの目的ではないので触れませんでしたが、別にジャニーズ事務所から口止めされていたわけじゃありません(笑)
でも、他のキャストの情報も耳にしていますが、発表情報の中に無いようなので、自主規制しておきましょう。

「宮本武蔵」は舞台・映画・テレビで何度も上演・上映されていますので、演じた役者の数も多数になりますが、テレビで平成以後ということに絞ると

「12時間超ワイドドラマ 宮本武蔵」(平成2年1月2日 テレビ東京系)
主演:北大路欣也

「新世紀ワイド時代劇 宮本武蔵」(平成13年1月2日 テレビ東京系)
主演:上川隆也

「大河ドラマ 武蔵」(平成15年 NHK)
主演:市川新之助(現海老蔵)

といったところになります。

ちなみに、武蔵に欠かせない“お通”は、順に賀来千香子・鶴田真由・米倉涼子が演じています。

宮本武蔵は実在した剣豪ですし、多くの作家が作品化していますから、吉川英治の原作にこだわる必要はないはずですが、吉川英治が創作した“お通”の存在が、やはり大きいのでしょう。

さて、今度のお通は誰になるでしょう?

いや、知ってますけどね(笑)


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2013年12月21日 (土)

探すのが楽

昨日触れたほかに、雑誌『月刊ジェイ・ノベル』10月号に「大谷刑部」が掲載されていて、地味な短編なのにとびっくりしました。
ただ、吉川英治には短編作品も数多いので、今後こうした形の再録も増えるのかもしれません。

また、電子版に顕著ですが、随筆が結構、刊行されています。
中には「辞書のすすめ」などという本来は広告への推薦文であるものも含まれていますが(随筆集にも入ってはいるものですが)。
紙の本でも「アンソロジー お弁当。」(2013年9月14日 PARCO出版)に「母の掌の味」が収録されています。

さて、こういう吉川作品の収録図書は、以前は、出版社が著作権継承者に許諾を取り、そこから献本されてくるので、把握、収集が楽でした。

著作権保護期間が終了した今は、著作権継承者(元と言うべきでしょうか)に特に連絡のない場合もありますので、いつどこで吉川作品が刊行されているか、把握が難しくなりました。

コスミック時代文庫の「新書太閤記」は2巻で刊行が止まっているけれど、その先を出す気があるのかないのか、とか(笑)

幸い、今はインターネットがあります。
私が利用しているのはアマゾンですが、「吉川英治」で検索をかければすぐに作品単行本や収録図書が見つかるので、実にありがたい。

吉川英治に言及のある図書を探すのも、おかげで随分楽になりました。

吉川英治の著作権保護機関が終わったのが昨年だったのでこの状況ですが、それ以前に著作権が切れていた作家を扱う文学館は、そういう意味では大変だったんですね。

ああ、俺は楽をしているなぁ。

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2013年12月20日 (金)

あれから1年

昨年の大晦日に、吉川英治の著作権保護期間が終了することについて書きました。

それからおよそ1年、その時に想像した通り、複数の出版社から吉川英治の作品が刊行されるようになりました。

アマゾンで検索してみると、kindle版を中心に何項目あるのか数える気にもならないくらいあります。

青空文庫でも、今日現在、公開中が83項目、作業中が85項目になっています。

しかし、こうした状況が一種の宣伝となって吉川英治記念館への来館者が増えたらいいなぁという淡い期待は、あまり満たされたとは言えません。
残念です。

「三国志」や「宮本武蔵」といった人気作品が複数の出版社から刊行されるのはそんなものかなと思いますが、「黒田如水」が複数の社から出たのは、驚きました。
というか心配になりました。

既に、講談社の吉川英治歴史時代文庫に入っているうえに角川文庫とコスミック時代文庫から刊行されて、3種が並行しているというのは、いくら大河ドラマに黒田官兵衛が取り上げられたからって、共倒れにならないんでしょうか。
しかも、別に大河の原作でもないですしねぇ。

ただ、確かに当館のミュージアムショップでも、以前より売れ始めましたから、大河効果は馬鹿にならないことは確かですが。

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2013年12月17日 (火)

東京新聞

年内の最終営業日にこの内容で更新しようと思っていましたが、東京新聞に掲載されたので、ここで一旦、発表しておきます。

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吉川英治記念館 開館期間の変更のお知らせ

日頃より吉川英治記念館をご利用いただき、誠にありがとうございます。
さて、吉川英治記念館は公益財団法人への移行にともない、2014年より開館期間を変更することになりました。
従来の通年営業から、原則として春季の3・4・5月、秋季の9・10・11月の6ヶ月間の開館となり、6・7・8月および12・1・2月は休館いたします。
ただし、曜日などとの兼ね合いにより、開館期間と休館期間の切り替わりは月の切り替わりとは一致しない場合がありますのでご注意下さい。
具体的には下記をご参照下さい。
また、従来は11・12・1・2月は営業時間を30分短縮しておりましたが、2014年からは年間を通して開館期間中は10時~17時(入館は16時30分まで)となります。
なお、休館期間中も職員は出勤しておりますのでお問合せへの応対はいたしますが、電話には出られない場合がありますので、お急ぎでなければメールまたはファックスをご利用下さい。また、記念館webサイトをリニューアルし、内容を拡充いたしましたので、開館日やイベント・企画展については、そちらもご参照下さい。
皆様方には大変ご不便をおかけいたしますが、ご理解ご協力賜れれば幸甚です。

○2014年の開館期間
春季 3月1日(土)~6月1日(日)
秋季 9月2日(火)~11月30日(日)
(なお2013年は12月23日まで開館し12月24日から休館します)
○開館期間中の休館日
月曜日
(ただし月曜日が祝日の場合は開館し翌火曜日、連休の場合は祝日最終日の翌日に休館します。なおゴールデンウィーク中の4月28日(月)は開館します)
○開館時間
10時~17時(ただし入館は16時30分まで)

吉川英治記念館
〒198-0064 東京都青梅市柚木町1-101-1
Tel.0428-76-1575 Fax.0428-76-1936
問合せ用メールアドレス renraku-yehm@mbr.nifty.com(サイト上にメールフォームがありますのでご利用下さい)
WEBサイトアドレス http://corp.kodansha.co.jp/yoshikawa/

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で、早目に更新したのは、東京新聞の記事に1点間違いがあるからです。

記事中に私のコメントとして

命日である九月七日の『英治忌』に非公開の母屋の中を案内する企画なども考えたい

とありますが、正しくは

命日である九月七日の『英治忌』以外非公開の母屋の中を、『英治忌』には公開していない場所も含めて案内する企画を予定している

です。

ここに訂正しておきます。

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2013年12月14日 (土)

サイトのリニューアル

吉川英治記念館のwebサイトをリニューアルしました。

以前のものよりもきれいに、見やすくなったと自負しておりますが、いかがでしょうか?

更新もこまめに行う予定ですので、ご参照下さい。

よろしくお願いいたします。

http://corp.kodansha.co.jp/yoshikawa/

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2013年12月 7日 (土)

人生列車

こんなお問合せがありました。

吉川英治に『人生列車』という文章があると法話で聞いた。
「忘れ残りの記」に掲載されているというが、探しても見つからない。
どこに掲載されているのか教えてほしい。

そう言えば、「忘れ残りの記」に、そんなタイトルの小見出しがあったような気がしたので、確かめてみました。

「忘れ残りの記」は、吉川英治がその誕生から作家となる直前(つまり関東大震災の直前)までを書いた自叙伝です。
その最終章のタイトルが『人生中学通信簿』。途中には『春の豆汽車』という章もありますが、『人生列車』という章はありません。

ただ、問合せの際にその文章の冒頭として口にされた「発車駅の東京駅も知らず」という文句を手掛かりに探したところ、見つかりました。

発車駅の東京駅も知らず、横浜駅も覚えがない、丹那トンネルを過ぎた頃に薄目をあき、静岡辺でとつぜん“乗っていること”に気づく、そして名古屋の五分間停車ぐらいからガラス越しの社会へきょろきょろし初め「この列車はどこへ行くのか」と慌て出す。もしそういうお客さんが一人居たとしたら、辺りの乗客は吹き出すに極っている。無知を憐れむにちがいない。ところが人生列車は、全部の乗客がそれなのだ。人間が生まれ、また、自分も生まれているということは、じつに滑稽なしくみである。(吉川英治歴史時代文庫版 P20-21)

「忘れ残りの記」の第2章『塾の明治娘』という部分にある一節です。
『人生列車』というのはタイトルではなく、文中の1フレーズであったというわけです。

『塾の明治娘』は、自分の誕生と両親の生い立ちを書いた章で、自分の誕生日が戸籍上は明治25年8月13日になっているが、本当は11日であるということを書いた後に書かれているのが上記の文章です。

直前の段落で、「といっても単に生れたんだという漠とした観念のほか、もの心がつくまでの何年かは誰でも、例外なしの空白である。ただ脈搏だけをしている何キロかの肉塊にすぎない」と書いた上で、この段落があります。
また、直後の段落の冒頭には「人権がある以前に、人間には、当人の諾否なく、その人権を付与するという人権無視がある」とありますから、自分の人生と言ってみたところで、結局は無意識のうちに生れ、選択の余地すらない、ということを表現したのでしょう。

さて、一応これでお問合せへの用は足りたわけですが、気になったので、web上で検索してみました。

そうしたところ、この一節を『人生列車』というタイトルの詩として紹介しているサイトが複数ありました。
これは、上記の通り、勘違いということになります。
「忘れ残りの記」の一節であると正しく紹介しているサイトもありましたが、いずれのサイトも、この文章を「~全部の乗客がそれなのだ」で終えて、最後の「人間が生まれ~」の部分をカットしていました。
そこまでで一段落になっているのですが。

まあ、そうした方が≪名言≫としては納まりが良いですからね。
誰かがそんな風にアレンジして、タイトルもつけたのでしょう。

ということで、一応全文を(というか一段落に過ぎないわけですが)ご紹介しておきます。

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