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2016年7月15日 (金)

『台湾日日新報』(2)

一旦(1)(2)を飛ばして、(3)(4)から見てみます。

実は、(3)と(4)を合わせたものが、「親鸞」に該当します。

今まで調査不足で、「親鸞」が連載時に前編と後編に分かれていて、それも半年近くの間を空けて掲載されていたことに気づいていませんでした。
慌てて、日本本土での掲載紙である『名古屋新聞』を調べ直したところ、『台湾日日新報』とほぼ同時期に「親鸞聖人」「親鸞聖人 後編」として前後編に分けて掲載されていたことが確認できました。

ちなみに、作品のタイトルは単行本化に際して「親鸞聖人」から「親鸞」に改題されています。

当館には切り抜きが一部保存されているだけであったため、『台湾日日新報』での連載は、全体として「紙衣祖師」のタイトルで掲載されたものと思っていましたので、これも驚きでした。

「親鸞」の掲載紙の代表は『名古屋新聞』ですが、それ以外にもいくつかの地方紙に掲載されています。
例えば、当時、朝鮮半島の京城(現在のソウル)で発行されていた『京城日報』では、前編は「親鸞聖人」としながら、後編には別のタイトルが付されているという、『台湾日日新報』と同じパターンなのですが、そのタイトルは「愚禿頭巾」となっていました。
一方、『神戸新聞』では、なぜか前編の掲載が確認できず、後編のみが「愚禿親鸞」として連載されています。

なお、面白いのは、後編の掲載開始日です。

『名古屋新聞』が昭和11年1月19日なのに対して、『神戸新聞』は1月5日、『台湾日日新報』は1月7日、『京城日報』は1月10日で、『名古屋新聞』が著しく遅いのです。

これは推測ですが、直前に連載されていた藤井真澄「元寇」という作品が予定通りに完結しなかったのではないでしょうか。

配布地域が重ならないとはいえ、担当者はやきもきしたでしょうね。

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